試合に負けた最大の原因となった人を「戦犯」と呼ぶことが多いですが、その使い方は正しいのでしょうか?

戦犯とは敗戦の原因となった人のこと?

今年の全日本実業団駅伝大会で5位に沈んだ堀北自動車。

その責任が全て自分にあるかのように言われていることに納得いかない市川さんは、稲村監督に反論しました。

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「監督!」

「ん?市川か。何か言いたそうな顔だな。」

「先月の大会のことで、納得いかないことがあります。」

「何だ?言ってみろ。」

「確かに私の転倒がレースに大きな影響を与えました。しかし、その原因を作ったのは監督じゃないですか?」

「どういう意味だ?」

「監督が私に無理なトレーニングを課したからじゃないですか?お陰で万全の状態でレースに臨めなかったんですよ?」

「俺はお前が『大丈夫』と言っていたからがんばらせただけだ。駄目なら何故そう言わない?それを『自己管理が出来ていない』と言っているんだろうが。」

「そうかもしれません。しかし、監督もオーバーワークかもしれないと分かっていたんじゃないですか?」

「………分かっていたのなら無理はさせないさ。何を言っているんだ?」

「『3年連続優勝』という実績を作りたくて、賭けに出たんじゃないですか?」

「………」

「それなのに失敗したら私を戦犯扱いして責任逃れをするなんて、とんでもないですよ。」

「それ、本気で言っているのか?」

「当然です。」

「はははは、こりゃ傑作だ。」

「何がですか?」

「戦犯っていうのはなぁ…」

「………」

「いつ、どこで戦争が起きたんだよ?お前の頭の中か?ハハハハハハ!」

「う、うう…」

市川さんは体調不良により入院することになりました。

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戦犯の正しい意味は?

「戦犯」とは「戦争犯罪」、「戦争犯罪人」のことです。

これを「ミスなどにより試合に負けた原因となった人」の意味で使う人が多いですが、誤用と言う他ありません。

そもそも負けるとすぐに誰かのせいにしたがるのは人としてどうかと思いますが、「戦犯」と称するのは特に大きな間違いです。

本来の意味での「戦犯」も、「戦争に負けた原因を作った人」ではないので注意して下さい。

特に誤用が酷いのは「A級戦犯」ですね。

戦犯には「A級」、「B級」、「C級」がありますが、これらは「罪の種類」による区別であり、「罪の重さ」で分けたものではありません。

「永久戦犯」等と書かれることもありますが、ここまで来るとかなり痛いです。

いずれにせよ、「戦犯」という言葉を軽々しく使うのは控えましょう。

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