「片腹痛いわ!」というセリフをよく聞きますが、何か違和感を覚えませんか?

片腹痛い?傍ら痛い?

今日はバレンタインデー。女優を目指している菜美恵さんは神谷君に練習の成果を見てもらい、お礼という形でチョコを渡そうと考えました。

ちなみに神谷君は菜美恵さんの気持ちには全く気が付いていません。

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「先輩!」

「あ、時枝さん。調子はどう?」

「順調だと思います。出来ればまた先輩にチェックしてもらいたいのですが…」

「チェックだなんて…僕は大した意見は言えないよ。」

「そんなことはありません。得意だと思っていたダンスも、先輩にダメ出しされたことでだいぶ良くなったと思うんです。」

「………そう、がんばっているんだね。(ダメ出しなんかしたっけ?)」

菜美恵さんの強い要望により、2人はカラオケハウスに行きました。

そこで、神谷君は菜美恵さんの確かな成長を目の当たりにしました。

「凄いよ、時枝さん。前より更に良くなったよ。」

「本当ですか?ありがとうございます。」

「いや、思ったことを言っただけだよ。」

「………あの、先輩。これ受け取ってもらえますか?」

「………これは…ひょっとして…」

「はい、何度も付き合わせちゃったお礼も含めてですけど。」

「ああ、そうだよね、義理だよね。勘違いするところだったよ。」

「………あの、私…」

「それにしても良くなったよね。」

「あ、はい。」

「正直言うと、今まではちょっと傍ら痛かったんだよね。」

「え!(片腹痛い?)」

「だから…」

「………私の勘違いだったんですね。」

「ん?」

「馴れ馴れしくして申し訳ありませんでした。もう先輩に甘えるのはやめにしますね。」

そう言って、菜美恵さんは出ていってしまいました。

「気のせいかな?怒っていたように見えたけど?俺、何か変なこと言ったかな?」

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片腹痛いの語源とその意味は?

「傍ら痛し」という言葉があります。「傍ら」は「そば」という意味で、「傍ら痛し」には複数の意味があります。

1:そばで見ていて、心苦しい、はらはらする。

2:そばで見ていて、おかしくてたまらない。

3:そばで見ている人が自分をどう思っているのか気になる。

「傍ら」は「かたら」と読むのですが、これを「かたら」と誤読し、「片腹」と勘違いしたことで、「片腹痛い」という言葉が生まれました。

慣用句ではないのですが、おかしくてたまらない時はお腹が痛くなるので、「腹が痛い」と表現されますね。

そこで、2の意味限定で「片腹痛い」と使われるようになりました。

本来は誤用ですが、「傍ら痛し(の1と3)」との使い分けと考えれば都合がいいかもしれません。

だとしても、「片腹」って何なんでしょうね?腹は1つしかないのに。

「脇腹」のことらしいですが、おかしい時に痛くなるのはお腹の中心だと思うのですが?

「片腹痛い」という言葉自体が片腹痛いですよ。

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