あいさつは大事ですよね、なおざりなあいさつはいけません。あれ?おざなりでしたっけ?

おざなりにする?なおざりにする?

下鳥さんの活躍もむなしく、稲村監督は平然と指揮を執り続けていました。

そんな中、マネージャーの京田さんが監督の部屋を訪れ、ドアをノックしました。

スポンサーリンク


「どうぞ。」

「失礼します。」

「で、話ってなんだ?」

「市川君のことです。」

「あいつのことはもういいだろ。終わったことだ。」

「いえ、納得いかないことがありますので。」

「もしやと思っていたが、マスコミに取材を依頼させたのは君か?」

「そうです。」

「今頃になってあの大会のことを聞きに来るなんて変だと思っていたんだよ。それにしても頭の悪い女だったな。ハハハハハ!」

「………」

「何度も言っているが、自己管理が出来ていなかったあいつに非がある。たとえ俺が…」

「そのことはもういいです。」

「ん?」

「ただ、大会後の市川君への対応はいかがなものかと思います。」

「『冷たい』とでも言うつもりか?あいつは立派な社会人だ、何が問題だったかを自問自答させるために敢えて距離をおいているだけだ。」

「本当にそうでしょうか?」

「何が言いたい?」

「私には、単におざなりにしているだけに思えるのですが?」

「それ、本気で言っているのか?」

「はい。」

「ハハハハハ!」

「何がおかしいのですか?」

「いや、悪い悪い。君はもう少し賢い人間だと思っていたんだがな。」

「何のことでしょう?」

「ああいうのはなおざりにしているって言うんだよ。ハハハハハ!」

「やはりそうでしたか。」

「ハハ…は?」

「今の会話、録音させていただきました。」

「何?」

「監督って、相手が言葉を間違えると得意になって笑うから、本音が出やすいんですよね。この件はきちんと上に報告しておきますから。」

「ちょ、おま…」

「では、失礼します。契約、延長してもらえるといいですね。」

「………」

NEXT

スポンサーリンク


おざなりとなおざりの意味の違いは?

「おざなり」と「なおざり」は音が似ている上に、どちらにも「いい加減」という意味合いがあるため、非常に混同しやすいです。

「おざなり」は「その場しのぎの間に合わせ」、「なおざり」は「心を込めず、いい加減にする。疎か。」という意味です。

これだけだとどちらも同じような意味に思えますが、語源を考えると違いが見えてきます。

「おざなり」は「御座成り」と書きます。宴会の席で、その場で取り繕っただけのいい加減な言動を表した言葉です。

「なおざり」の「なお」は「以前の状態が続いていることを表す副詞」で、「ざり」は「去る」のことだと考えられています。

このことから、「おざなり」は「いい加減ではあるが、何かをしている様子。」、「なおざり」は「ほとんど何もせず、ほったらかしにしている様子」であることがわかります。

紛らわしいですが、覚えておきましょう。

スポンサーリンク