「先憂後楽」という言葉を知っていますか?正直、私は最近まで知りませんでした。

先憂後楽とは、先に憂えれば後が楽ということ?

神谷君は少し鈍感ですが、とても優しい心の持ち主です。しかし、言葉のせいで菜美恵さんから度重なる誤解を受けました。

2人の関係はこのまま終わってしまうのでしょうか?

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「時枝さん!」

「神谷先輩…」

「この後、時間あるかな?」

「何でですか?」

「君に渡したいものがあるんだ。」

「………いいですよ、形だけのお返しなんか…」

「話を聞いてほしいんだ。お願いだから、ね。」

「わかりました。」

神谷君は菜美恵さんをいつもの場所に誘い、これまでの誤解を解きました。

「そういうことだったんですか。」

「ごめんね、僕の言い方にちょっと問題があったよ。」

「そんなことありません。私が馬鹿なだけで…」

「馬鹿なんかじゃないよ、大抵の人は時枝さんのような反応をするはずさ。」

「そうですか。でも、あれで良かったと思っているんです。」

「え?」

「いっぱい悲しい思いをしたお陰で、だいぶメンタルが強くなったんですよ。」

「………(いっぱい?)」

「誤解が私を成長させてくれたんだと思います。オーディションに失敗しても落ち込まなくなりましたし。」

「それは良かったね。」

「はい、先憂後楽っていいますもんね。」

「ん?」

「今日はありがとうございました。ではまた…」

「待って!」

「?」

「どうしても、君に伝えておきたいことがあるんだ…」

「え?」

「いいかな?」

「は、はい(ドキドキ…)」

「先憂後楽というのは…」

「………」

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先憂後楽の正しい意味は?

「先憂後楽」は「先に憂えれば後が楽」のような意味に思えますよね。ところがこれは大きな誤解です。

正しくは「国の支配者たる者は国民に立ってしみ、国民にれてしむべきだ」という教訓なのです。

「先に憂える」ことに間違いないのですが、この「先」というのは「自分にとって」ではなく、「国民よりも」という意味です。

そして、「後が楽」ではなく、「国民よりも後に楽しむ」です。なんと格好良い言葉なのでしょうか。

国民が楽観している間に国の将来を案じ、対策を練る。そうすることで国民は平穏に暮らせる。自分たちが楽しむのはその後でいい。

政治家ならそのような心構えでいて欲しいですよね。そんな理想的な政治家が多いか少ないかは今の日本を見ればわかることでしょう。

ちなみに、「悪い結果になりはしないかと心配する」ことを「憂(うれ)う」と言う人が多いですが、正しくは「憂える」です。

ついでに覚えておきましょう。

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