「そんな金は毛頭ない!」と言う人がいますが、その使い方は正しいのでしょうか?

毛頭ないとは何が少しもないこと?

葉山に騙されていたことを知った綾花さんはBBGを続けることを決意。

練習場へ向かう途中、公園で涼子さんに会いました。

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「涼子さん、何故ここに?」

「新しいCMの撮影よ。」

「涼子さんは人気がある上にお芝居の才能もありますからね。それに比べて私は…」

「知り合いから聞いたわよ、ひどい人だったようね。」

「はい。」

「彼にはかなり期待してたのに残念よ。知らなかったとはいえ、ごめんなさいね。」

「いいんです。自分に足りないものがたくさんあると分かったので。」

「足りないもの?」

「はい。特に人を見る目が毛頭ないなって。」

「………(綾花さん、あなたは…)」

「私、BBGを続けることにします。」

「それで良いと思うわ。がんばってね(あなたは、本当に…)」

「はい。」

綾花さんは練習場に向かいました。

「………本当にお馬鹿のようね!笑いを堪えるのがこんなに大変だとは思わなかったわ。フフフ…」

「すみませーん。」

「ん?」

撮影スタッフが声をかけてきました。

「そろそろ次の撮影に進みたいのですが…」

「あ、もう時間ですね。ご迷惑をおかけしました。」

「いえいえ、草凪さんは演技力が高いから助かっていますよ。」

「ありがとうございます。」

「では次に…」

綾花さんが控室に入ると、美咲さんと琴音さんがいました。

「綾花!」

「綾ちゃん!戻ってきたんだね!」

「ごめんなさい、美咲さん。私が間違っていました。」

「………」

「自分にはリーダーとしての素養が毛頭ないことに気が付きました。」

毛頭ないは物や能力には使わないわよ!」

「!」

「恥ずかしいわね、よそで言ってないでしょうね?」

「………」

「美咲さん、せっかく戻ってきたんだからもう少し優しく…」

「私は変わらないわよ。あなたたちを一人前にするという私の志にブレはないんだから!」

「………はい、ご指摘ありがとうございます!」

「ん?」

「もっとがんばりますから、これからもご指導の程よろしくお願いします!」

「分かればいいのよ。早く着替えなさい(今日は妙に素直ね)」

「(また泣いてる。でも、今はとってもいい顔してるよ、綾ちゃん!)」

綾花編 完

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毛頭ないの正しい使い方は?

「毛頭」とは「毛の先ほども・ほんの少しも」という意味の副詞で、「毛頭ない」で「少しもない」という意味になります。

しかし、何にでも使えるわけではなく、「そんなつもりは毛頭ない」のように「意思」や「感情」に対してのみ使える言葉です。

冒頭のような「金」や「物」はもちろん、「時間」や「能力」に使うのも誤りなのです。

「毛頭ない」は「気持ち」や「考え」が全くないことを強調した表現だと覚えておきましょう。

「全くない」なら何にでも使えるので、言い間違いを防ぎたいのならこちらを使う癖をつけておくといいかもしれません。

「毛頭ない」と言えた方が知的だとは思いますけどね。

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