「号泣」はマスコミが大好きな言葉の1つですが、正しく使えているのでしょうか?

号泣とはどういう意味?

シンガーソングライターとして多くのファンを熱狂させてきた東野さん。

まだ人気は衰えていませんが、満足いく声が出せなくなったため引退を決意。その引退記者会見には非常に多くの報道陣が集まりました。

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「みなさん、こんにちは。本日はお忙しい中お集まりいただき本当にありがとうございます。」

「私は20年近くに及んだ歌手生活を終える決断をしました。今までがんばってこれたのは、支えて下さった皆様やファンの方の応援のおかげだと思います。」

どんなに凄い人でも、自分ひとりの力ではどうにもなりません。事務所、レコード会社はもちろん、応援してくれるファンあっての歌手生活でした。

東野さんは自分を応援してくれた全ての人への感謝を胸に、記者の質問に丁寧に答えていました。

しかし、質問への回答を重ねるたびに引退を惜しむファンへの申し訳なさが募り、ついに感極まって涙が出てきてしまいました。

「ごめんなさい。」

東野さんは涙を止めることは出来ませんでしたが、泣き声は押さえ、無事に会見を終えました。

翌日、スッキリした気持ちで行きつけのコンビニに行くと、ほとんどのスポーツ紙で自分が一面トップを飾っていることに気がつきました。

「凄い、こんなに。」

まだ引退の実感はわきませんが、自分が多くの人に愛されていることを再確認し、幸せな気分になりました。

しかし、西京スポーツの一面で「東野、号泣!」という見出しを見て驚愕しました。

「え?嘘?私、号泣なんてしてたの?」

「緊張してたから記憶が曖昧だけど、もしかして大声で泣いちゃってたの?」

東野さんは急に恥ずかしい気持ちになり、何度も友人に確認の電話をしてしまいました。

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声を押し殺して号泣とは?

「号泣」とは、「大声を上げて泣き叫ぶ」という意味です。

テレビでも週刊誌でも、誰かが涙を流しただけで「号泣」という熟語を使いたがる傾向にありますが、そのほとんどはちっとも号泣していない様子ばかりです。

実際に号泣することがあるのは(特別な事情がない限り)幼い子供か、どこぞの県議会議員くらいのものです。

「号泣」と書いた方が多くの人に見てもらえるから、という理由でそうしているのならまだわります(迷惑ですが)。

しかし、実際のところは「号泣」の意味を知らないだけじゃないでしょうか?

ウェブでは「声を押し殺して号泣」という表現が多いそうですが、こちらは完全に誤用であり、言い訳の余地がありません。

「誤用の号泣」に当たる調度良い熟語はないようですが、一番近いのは「嗚咽」かなと思います。

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