何事も守りは大事です。磐石を目指したいですよね。攻撃は…
磐石とは完璧なこと?
剛田君は監督の方針をよしとしない安室君に苛立っています。
しかし、監督の根本さんは安室君はもとより、剛田君に対しても気になる点があるようです。
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「おい、剛田。安室はどうした?」
「クラス委員の仕事で少し遅れるそうです。」
「そうか、ならいい。」
「やっぱり、あいつをレギュラーから外す気はないんですね?」
「ああ、使えるからな。」
「でも、綺麗事ばかり言っていて、チームの足並みが揃わないじゃないですか。」
「いずれ分かるんじゃないか?長い目で見るさ。」
「俺は我慢できなくて怒りましたけどね。」
「お前、まさか殴ってないだろうな?」
「いえ。胸ぐらを掴んだだけです。」
「ならいいが、決して問題を起こすなよ。今は暴力に対して世間がうるさいからな。明日はマスコミが来るらしいし。」
「マスコミですか?春準優勝の効果は大きいですね。」
「そうじゃない、ウチのやり方が疑問視されているからだ。」
「………そういうことか、くそ。」
「なに、あいつらはその時の風潮に流されて騒いでるだけの馬鹿だ。適当にあしらっておくさ。」
「流石ですね、監督は。その調子で安室も説得して欲しいものですけど。」
「夏の予選までにはまだ時間がある。それまでに分からせるさ。」
「期待していますよ。あいつがその気になってくれれば俺たちの攻撃は更に磐石なものとなりますからね。」
「磐石な攻撃なんてねーよ!」
「え?」
「(どちらかと言えばこいつの方が心配だ。その内、大きな問題を起こすような気がしてならない。)」
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磐石の正しい意味と使い方は?
「磐石」とは「大きな岩・非常に堅固」という意味です。
「大きな岩」という意味で使われることはほとんどなく、主に「守りが堅い」という意味で使われます。
会社や組織なら「磐石な体制」等と使われますね。ちょっとやそっとでは崩壊しないということです。
サッカーの「磐石の布陣」というのは、「守りが堅い」という意味です(ですよね?)。
「攻撃」を含めて「磐石」と言っているのなら、誤用という他ありません。「堅い攻撃」なんて無いですから(「手堅く攻める」とは言うが、それは攻撃に重点が置かれていない。)
野球であれば、ほとんどヒットを許さない守備を「磐石」と形容します。
「磐石の投手陣」はちょっと微妙ですね。投手は守備についているわけですが、攻めているようなものですから。
たまに「磐石な攻撃」という言葉を聞きますが、「磐石」をどういう意味で使っているのか聞いてみたいです。「完璧」ですか?
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