どんなに苦しくても耐えなければいけない時ってありますよね。そう、石にしがみついても…あれ?かじりついてもでしたっけ?

石にかじりついても?石にしがみついても?

下鳥さんの奮闘もむなしく、灰沼学園野球部では剛田君の指示で危険な練習が続けられていました。

この日、学級委員の仕事で遅れて来た安室君の目に映ったのは、足を押さえて倒れている1年生の姿でした。

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「何があったんですか、剛田さん!」

「安室か。なーに、ちょっとした事故だ。」

「血が出てるじゃないですか?」

「ちょっとスパイクの歯が当たったかな?騒ぐほどの量じゃないだろ。」

「怪我をしたことに変わりはないでしょ?」

「スポーツに怪我はつきものだろ?」

「いい加減にして下さい。こんな練習はもうやめましょうよ。」

「いつから俺に指図できるようになったんだ?安室。」

「剛田さんこそ。いつからそんな風になっちゃったんですか?」

「何のことだ?」

「2年前の夏、灰沼は甲子園に出場しましたよね。」

「ああ、初戦敗退だったけどな。」

「その試合の最後のバッターが剛田さんでした。」

「内野ゴロでな。それがどうした。」

「あれは一塁手の位置が悪くて、遠慮してしまったから間に合わなかったんですよね。」

「後悔してるよ。容赦なくぶつかってやれば良かったんだ。俺が馬鹿だった。」

「そんなことありませんよ。不満を言うどころか相手を気遣っていた剛田さんは格好良かったです。」

「お前の感想なんか聞いてねーよ!」

「剛田さんは誠実で優しい人だったじゃないですか。」

「そうだったか?」

「でも、あの監督が来てからは…」

「………」

「あの頃、毎日一体何を言われていたんですか?」

「ウダウダ言ってねーで練習しろ!」

「もう限界です。やめさせてもらいます。」

「お前は特待生だよな?いいのか、学費の免除がなくなるぞ?自分で払うのか?」

「………」

「石にしがみついても続けなきゃならないんじゃねーのか?」

「………(かじりついてもじゃなかったか?いや、そんなことはどうでもいい。)」

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正しいのはどちら?(慣用句という意味で)

「どんなに苦しくても(努力して)耐え忍ぶ様子」を「石にかじりついても」と言います。

これを「石にしがみついても」だと思っている方が少なくないそうです。

それどころか、正しく言えている人を間違えていると思って笑う方がいらっしゃるらしく、困ったものです。

石にかじりつくのは現実的ではないので「しがみつく」の方がイメージし易いのでしょうね。

しかし、どうやったら石にしがみつけるのでしょうか?赤ちゃんならなんとか………無理か。

にしがみつく」ならできますが、残念ながらそのような慣用句はありません。

あるとしたらですが、川で流されそうになっているのを耐えている様子でしょうか?

「石にかじりつく」は「目的があって耐え忍ぶ様子」なので、救助を待っているわけではないのです。

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