「俄(が)然有利になった」という言葉を聞くことがありますが、果たして正しいのでしょうか?

俄然とはますますという意味?

ゲミックスの総務課に所属している木村さん。最近は本来の仕事に加えて他の部署への手伝いにも行かされて大変です。

だいぶ疲弊しているようで、和田課長も心配しているようです。

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「ふぅ。」

「だいぶ疲れているようだね、木村君。」

「いえ、大丈夫です。」

「そうかい、結構辛そうな声を出しているよ。」

「正直に言えば疲れています。でも、たとえ疲れていようが本業をしっかりやらなければならないことに変わりはありません。」

「そうだね、流石は木村君だ。」

「いえ、当然のことですよ。」

「だが、今回の君の仕事への貢献度は素晴らしいものがある。臨時ボーナスを支給してくれるよう、上に掛け合ってみるよ。」

「本当ですか?」

「ああ、これからもがんばってくれよ。」

「ありがとうございます。俄然やる気が出てきました!」

「………何だと?」

「え?」

「今のが本音か?今までは何だったんだ?」

「??」

木村君はわけがわかりませんでした。わかっているのは、和田課長がひどく腹を立てていることだけでした。

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俄然の正しい意味は?

「俄然」とは「急に、突然、突如」という意味です。

これを誤って「ますます、より一層」の意味で使っている方が非常に多いです。

一層やる気が出た時に「俄然やる気が出ました」等と言ってしまったら、「急にやる気になりました」と言っていることになってしまうので注意が必要です。

では冒頭にある「俄然有利」はどうでしょうか?競技で考えてみましょう。

「不利」若しくは「拮抗」の状態だったとしたら、突然有利になることは有り得るので問題ありません。

しかし「有利」な状態から突然有利になる等という状況は考えられないので、その場合は「誤り」となります。

「更に有利になった」なら、上にあるように「ますます」、「一層」等と言うべきでしょう。

ちなみに「俄然」と「断然」を混同している方もいらっしゃるようです。「俄然こっちが好き」等のように。

私はそういう間違い方をしているのを見たことがないので意外でした。

でも、某少年漫画で「俄然興味があります」という使われ方をしているのを見たことはあります。

「非常に」という意味だと思ってらっしゃるのでしょうか?

「非常に頭が良い」という設定のはずの主人公が突っ込まなかったのには驚きました。

そういうキャラを描きたいのなら、作者自身も勉強しなければいけないと思いますよ。

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