「私は切羽詰まるタイプです」と言う方がたまにいらっしゃるのですが、少し落ち着きましょうか。

切羽詰まらない性格とは何?

王道シリーズで有名な大手出版社「神薙書房」は、週刊少年漫画雑誌「リープ」を発行しています。

この日、編集者の堀口さんのところへ北村さんという方が漫画の持ち込みにやって来ました。

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「北村です。よろしくお願いします。」

「堀口です。早速、読ませていただきますね。」

北村さんが持ち込んできた漫画はいわゆる異世界物で、一国の王子が剣を振るって魔物と戦う物語です。

「(絵はかなり上手いな。しかし、内容は在り来たりとしか言いようがない…)」

「ど、どうでしょうか?」

「絵は上手いね。」

「ありがとうございます。」

「でも、世界観設定が平凡なんだよね。主人公の性格も。」

「いえ、彼のクールさは並じゃないんですよ。」

「そうなの?」

「真ん中あたりを読んでみて下さい。」

「狭い場所に追い詰められちゃったね。ここからどうやって………って、あれ?やられちゃうの?」

「一度負けますが、最後にリベンジします。」

「………で、どこがクールなの?」

「やられ方ですよ。彼はどんな状況に陥っても切羽詰まらない性格なんです!凄いでしょ?」

「………(頭が痛くなってきた)」

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切羽詰まるの意味は?

「切羽詰まる」とは「どうにも切り抜けられなくなる。土壇場で詰まる。」という意味です。

「切羽」は「刀の鍔(つば)の柄に接する所につける薄い金具」で、これが詰まると刀が抜けなくなり、窮地に陥るというわけです。

「切羽詰まって実情を打ち明ける」等と使います。

つまり、「切羽詰まる」は「状況」を表す言葉であり、人の「心境」ではありません。

当然、「切羽詰まらない性格」なんてありません(「切羽詰まらない」という言葉自体がおかしい)。

「切羽詰まらない性格」は恐らく「危機的状況でも冷静でいられる」ということを言いたいのでしょうが、それも間違いです。

「危機的状況」ではなく「詰み」です。ゲームで言えば「ハマリ」。切羽詰まったら、誰かに助けられない限りアウトです。

「俺は切羽詰まった時にこそ実力を発揮するタイプなんだ!」と言う方が少なくないと思いますが、使い方を間違えています。

実力は切羽詰まる前に発揮しましょう!

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