「多くのプロ野球選手輩出した高校」のような言葉が普通に使われていますが、実は…

輩出は他動詞?自動詞?

春日大学2年生の大河君はゲーム好き。今日も講義の合間にスマホゲームで遊んでいました。

友人の美島君はそんな様子を見て…

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「おい、大河。」

「何だよ。良い所なのに。」

「今日は小テストがあるんだぞ。少しは…」

「大丈夫だよ。講義自体は真面目に聞くから。」

「お前はいつもゲームのことばかり考えていそうで心配だよ。」

「そんなことないぞ。ちゃんと調べているから。」

「何をだ?」

「ゼミやサークルの先輩で、ゲミックスに入社できた人たちだ。」

「OB訪問か…」

「まだ早いけどな。」

「ちゃんと考えているんだな。」

「まあな。ここは偏差値はそんなに高くないけど、優秀な人は多いんだ。」

「そうかもしれないな(最近だと、歌手の華原さんか。)」

「俺がここを選んだのは、多くの優秀な人材を輩出した実績があるからさ。」

「そうか(単に合格できそうだったからだろ?それに輩出の意味と使い方が…)」

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輩出の正しい意味と本来の使い方は?

「輩出」とは「優れた人材が次々と世に出ること」です。「出る」ですので、「自動詞」です。

「出世」はその人がするのであって、「○○を出世した」とは言いませんよね?それと同じです。

よって冒頭に書いた言葉は、正しくは「多くのプロ野球選手輩出した高校」となります。

同じ読みで「排出」という言葉がありますよね?あれは「他動詞」なので、「○○排出する」で正しいです。

恐らくそれと混同して「○○輩出する」と言ってしまうのでしょう(これはまだマシな方で、「ヒット作を輩出」という誤用もあります)。

「○○を輩出した学校」だと、「学校が優秀な人材に育てた」みたいな感じがしますけど、「輩出」にそういう意味は微塵もありません

実際には誤った使い方をされる方が圧倒的に多いです。マスコミはもう少し日本語の勉強をしましょう。

もう一つの注意点として、「次々と」があります。「一人」じゃないのです。

つまり、「○○さんが輩出した」は間違い。たいていは複数の人に使われるので、こちらの間違いはあまり見かけませんけどね。

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