「上には上がいる」、「願わくば」。よく聞く言葉ですが果たして正しいのでしょうか?

上には上がいる?願わくば?

進学校…という程凄くもないが、そこそこ成績の良い生徒が集まる学校「町屋西高校」。

ほぼ毎月テストがあり、2年生の上位2人は常に瀬良君と武内君でした。

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「今月のテストは明日からか。部活で疲れているから辛いな…」

「おや?早くも負けた時の言い訳かい、武内君。」

「ん?ああ、瀬良君か。」

「サッカー部は自分の意思で入部したんだろ?そんな弱音を吐くなんて、ライバルとして哀しいなぁ。」

「いや、もちろんがんばるよ。(帰宅部の君に言われたくないよ、そもそもライバルと思ってないし。)」

「先月のテストでは僕との差が広がったよね?部活だけが原因かな?」

「どういう意味だい?」

「聞くところによると荒川学園高校の子と付き合ってるそうじゃないか。そんな調子で僕に勝てると思っているのかな?」

「いや、僕に彼女なんていないよ。(何故知っているんだ?誰にも言ってないのに)」

「………まぁいい。明日からの勝負、楽しみにしているよ。」

「ああ、がんばろう。(不気味だなぁ。)」

武内君は疲れながらも、瀬良くんは嫉妬しながらもベストを尽くしました。

そして数日後、成績上位者が発表されました。

「………よし、今回も良かったぞ。」

「今回も僕の勝ちのようだね、武内君。」

「ああ、おめでとう。」

「君は優秀だが、上には上がるということさ。」

「………(それを言うなら…)」

「だが、僕ががんばれるのも君の存在のおかげだ。願わく、これからも競い合っていきたいね。」

「………(何故だろう、全く負けた気がしない。)」

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それぞれの正しい言い方は?

あの人が最高だと思っていたが、実は更にその上の人がいた。

そんな時に「上には上がる」と表現している方が多いです(私もかつてはそうでしたが)。

正しくは「上には上がる」であり、「最も優れていると思っても、それよりも更に優れたものがある」という意味です。

「東京スカイツリー」の高さは634mですが、世界一高い建造物「ブルジュ・ハリファ」は828mもあります。

この場合、「上には上がる」は使えませんよね。間違えやすいので覚えておきましょう。

「どうか○○でありますように」という意味で「願わく」と言っている方は非常に多いです。

正しくは「願わく」。「願う」が「願わく」に変化(ク語法)し、助詞「は」の付いたものです。

この「は」は、「願うところは」の「は」なので、「ば」とはなりません(「ば」だと「願えば」になってしまいます)。

「願わく」も江戸時代の頃から使われていたので間違いではないと主張する方もいらっしゃいますが、「使われていた」=「正しい」とはなりません。

文法的には「願わく」なので、こちらを使いましょう。

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