「疑心暗鬼」という言葉がありますが、みなさんは正しく使えていますか?

疑心暗鬼を抱く?疑心暗鬼を生ず?

弘人君は直人君の友達ですが、別の中学校に通っています。

直人君に貸していた参考書を返してもらった弘人君は、気になったことをおじいさんに話しました。

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「ただいま。」

「弘人か。今日は遅かったな。」

「帰りに直人君の家に寄って来たからね。」

「あの頭の良い子か。元気だったか?」

「いや、ちょっと変だったんだ。」

「変?」

「『君もやっているのか?』なんて聞かれちゃったよ。」

「やっている?何をだ?」

「さあ?おじいちゃんがどうとか言っていたけど。」

「趣味の料理のことじゃないのか?わし直伝の。」

「違うと思うよ。怯えていたから。」

「怯えていた?」

「うん。僕らと関わりたくないみたいな顔してたなあ。」

「何かあったのかな?」

「進学校の順位争いは熾烈だからね、自分以外が敵に見えているのかもしれないよ。」

疑心暗鬼を抱いているのか。可哀想にな。」

「それを言うなら疑心、暗鬼を生ずだよ。おじいちゃん。」

「おお、そうか。すまんな。」

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正しい方とその意味は?

「疑い出すと居るはずもない鬼の姿まで見てしまうように、疑い出すと何でもない事まで不安になり信じられなくなること。」を「疑心暗鬼」と言います。

元は「疑心、暗鬼を生ず(疑心が暗鬼を生む)。」で、これが略されて四字熟語になりました。

「疑心暗鬼を抱く」と言ってしまう方が少なくないのですが、誤りです。

「疑心を抱く」ことで「暗鬼が生じる」のです。暗鬼を抱くことは出来ません。

意味にも注意が必要です。「疑り深い」ではありません。

「疑う」のではなく、「疑うことで(本来不要であるはずの)恐れを抱いたり、怪しく思う。」ことを言います。

よって、「疑心暗鬼な(性格の)人」はいません(「疑心暗鬼に陥りやすい(性格の)人」なら良いと思います)。

人を疑ってばかりいる人のことは「疑り深い(性格の)人」と言いましょう。

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