「憮然とした○○」という言い回しをよく聞きますが、その通りだと思ったことは多くないですね。

憮然とした顔とは怒っている顔のこと?

荒川学園高校2年の明日香さんはサッカー部のマネージャー。

忙しくも充実した日々を過ごしていますが、毎月憂鬱になる日があります。それは加奈子さんが…

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「おはよう、明日香。」

「うん、おはよう。」

「見て見て!この人ステキだと思わない?」

「………(またか)」

加奈子さんが見ていたのは女性向けの月刊誌「BIJON」でした。

「えーと、神谷君?」

「そう。前にシグナルソングで見たことあるんだけどね。カッコイイよね。タイプだわ。」

「うん、爽やか系イケメンだね。(長瀬君はナルシシストだよね。また好みのタイプが増えてるよ。)」

「私たちと同じ高校生で、涼代なんだって。同じ高校の人が羨ましいよね。」

「そうだね。」

「この人はどう?」

「いいんじゃない?」

「………あんまり興味なさそうだね。」

「そ、そんなことないけど?」

「実は彼氏がいるとか?」

「(まずい!話題変えよ。)あ、テレビって言えばさ、この間シャイニングが出てて、諸星君が不思議な表情をしてたんだよね。」

「不思議な表情?」

「何て言ったらいいのかわからないんだけど、憮然としているように見えたなぁ。」

「人気が落ちてきたから苛ついてんじゃないの?」

「いや、別に怒ってはいなかったよ。」

「? 憮然としてたんでしょ?」

「………そうだったね。(私が憮然としたいよ。)」

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憮然の本来の意味は?

「憮然」を「腹を立てている様子」の意味で使っている人は本当に多いです。

これだけ多いと、初めて聞いた人はみんなそれでいいと思ってしまいますよね。音の響きも怒っているっぽいし。

正しくは「失望してぼんやりとしている様子・意外なことに驚き、あきれている様子」で、良い心境ではありませんが、怒ってはいません。

「憮然」の「憮」には「がっかりする。失望する。驚きあきれる。」という意味があるので覚えておきましょう。

さて、最近になってその「憮然」に「思いどおりにならなくて不満なさま」という意味が新たに認められたようです。

一部では「遂に誤用が認められた」と言われていますが、別に「腹を立てる」という意味が追加されたわけではありません。

少し意味の幅が広がった程度ではないでしょうか?怒っている様子を表す言葉として使えないことには変わりないと思います。

もし「腹を立てる」が認められたら、私は本来の意味で憮然とするでしょう。

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