アスリートは「反骨心」という言葉を好む傾向にありますが、反骨ってどういう意味でしたっけ?

反骨心とは負けない気持ち?

ラミレスとの世界戦が決まった今宮選手は毎日気合いを入れて練習しています。

サンドバッグを叩いていると、熊谷会長が声をかけてきました。

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「今日もいい音させてるな。」

「久しぶりに本当に強い相手と戦えますからね。力が入りますよ。」

「お前はアマ時代から無敗のまま世界チャンピオンになったからな。」

「会長も強かったんですよね。」

「日本チャンピオンにはなれたからな。」

「にはだなんて…」

「お前に比べれば強くないのは事実だ。だが、俺には誰にも負けない強みがあった。」

「何ですか?」

「反骨心だ。」

「反骨心?」

「誰もが思っていた。熊谷が日本チャンピオンになるなど無理だと。」

「………」

「俺は、そんな世間の評価に負けたくない一心で努力した。そして、チャンピオンになれたんだ。」

「はあ………(よく分からないなあ)」

「お前に足りないものがあるとすれば、それかもしれないな。反骨心は大事だぞ。」

「………」

「あ、そうだ。毎週恒例のアレ、今度はお前の番だからよく練習しとけよ。」

「………会長。」

「何だ?」

「アレ、もうやめにしませんか?ボクシングに役に立つとはとても…」

「ああ?俺の方針に文句があるのか?世界チャンピオンだからっていい気になるなよ!」

「………(さっき言ったことは何だったんだよ?)」

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反骨の正しい意味は?

「反骨」とは「容易に人に従わない気骨(心)・時勢や権力等に反抗する気持ち」という意味で、「反骨心・反骨精神」等と使われます。

不当に権力や権威を振るう人が少なくないので一般的には美徳とされていますが、必ずしも良いこととは言えないのでお気を付け下さい。

さて、この「反骨」を「負けたままではいられない・世間の低い評価を覆してやりたい」等の負けん気の意味で使っている方(特にアスリート)が多いのですが、大間違いです。

たとえばプロ野球選手が「反骨心!反骨心!」と叫べば、監督やチーム、更にはNPBに文句を言いたいということになります。

就職面接で「反骨心」をアピールすれば、「こいつは危険分子だ」と思われるか、「こいつなら会社を変えてくれるかも」と思われるかのどちらかですね(面接官が正しい意味を知っていればですが)。

そもそも、「反骨」は「反抗する」であり、「負けない」ではありません(反抗を続ける限りは負けないのでそう言えなくもないですが)。

また、「逆境に動じない・強者に立ち向かう」みたいな事を書いているところもありますが、それもちょっとズレています。

「反骨精神」に至っては「不正と戦う~」とデタラメを書かれる始末。

権力者が不正を働くことはあると思いますが、あまりにも意味が飛躍し過ぎです。反骨と不正は全く関係ありません。

「反骨」は「権力等に反抗する気骨」であり、「ライバル等に負けない気持ち」ではないと覚えておきましょう。

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