「全然」という言葉を使う機会は多いと思いますが、必ず否定形で使うんでしたっけ?

全然は否定形で使う?肯定形は誤り?

卒業式が近づいてきました。

プロ入りが決まっている藤堂君は誇らしげな表情をしていますが、本上君は何か言いた気です。

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「高校生活ももうすぐ終わりか。」

「あっという間だったな。」

「だが、とても充実していた。本上のお陰だよ。」

「俺か?」

「ああ。キャプテンがしっかりしていたから俺は思い通りにやれた。」

「いやあ、俺なんて。」

「謙遜するなよ。本当に助かったんだから。お前には感謝の言葉ないよ。」

「………(落ち着け、俺。いつもの言い間違いだ。多分…)」

「決勝戦でも素晴らしい動きを見せてくれたしな。あれには俺も鳥が立ったよ。」

「………なあ藤堂。火野とも話したんだが、どうしても卒業前に言っておきたいことがあるんだ。」

奇遇だな、俺もお前に言っておきたいことがあるんだよ。」

「(奇遇………)何だ?」

「準決勝の後に『全然作戦通りに出来た』と言っていたよな?」

「ああ。実際にそうだったと思うぞ。」

「そこじゃない。『全然』は否定の言葉を伴うんだ。全く作戦通りに行かなかった時に使うなら分かるがな。」

「………」

「4月からは大学生なんだから、正しい言葉を使えるようにした方がいいぞ。」

「………分かったよ。」

「で、お前が言いたいことって何だ?」

「あ、いや。プロへ行っても今の強気な姿勢を失わないで欲しいと言いたかっただけだ。」

「なんだ、そんなことか。心配無用だよ。」

「そうだな(すまん、火野。俺には無理だった。)」

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全然の正しい使い方は?

「全然」は「全く・まるっきり・まるで」という意味です。

そして、「全然知らない」のように、後に打ち消しの語を伴います(否定形で使う)………と習った方が多いと思います。私もそうです。

しかし、この「打ち消しの語を伴う」は迷信に過ぎなかったようです。

本来は「全然知っている」のような肯定形でも普通に使われていたのですが、何故か戦後、「肯定形で使うのは誤り」とされるようになってしまったのです。

それが間違いなのは確かなのですが、一般的には「全然+否定形」が正しいと認識されていますので、「肯定で使っても良い」と主張するのは厳しいと思います。

「全然+肯定形」を日常会話やブログ等で使う分には問題ありませんが、高校受験や就職試験等で使うのは避けた方が無難でしょうね。

ちなみに「全然」には「とても・非常に」という意味もありますが、俗用とされています。これは否定形でも肯定形でも同じです。

「全く」と「とても」、どちらの意味で使っているのか曖昧な場合もあり、正直、正しいかどうかの判断が難しい言葉です。

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