目上の人に対して「他山の石にしたいです。」と言ったことはありますか?あったらちょっと危険ですね。

他山の石とは手本にしたい行い?

北条さんの活躍から約1週間が過ぎました。店は良い意味でいつもと変わらぬ様子。

水原さんの心配は杞憂に終わるのか?今日は久しぶりに華原さんが来店しました。

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「いらっしゃいませ(店長に期待していたんだけど、ちょっと残念だったなぁ。)」

「………あ、メニュー表が新しくなってる。」

「お好きな席へどうぞ(でも、今のところ気が付いたお客さんはいないみたいだし、気にし過ぎかな?)」

「ん?」

華原さんはメニュー表の端に書いてある可愛い字に気が付きました。

「クス…」

「………(ついに笑われた…)」

華原さんは、その見覚えのある字と恥ずかしそうにしている水原さんを見てだいたいのことを察しました。

「あれ書いたの、北条さんでしょ?」

「北条をご存じなんですか?」

「中学の時の後輩なんですよ、最近ここで再会したの。今日は近くまで来たので寄ってみたんだけどね。」

「そうでしたか。」

「お高くとまっている先輩がいるって言ってたわよ。」

「………多分、私の事ですね。そういうつもりはないんですけど。」

「気にしないでいいわよ。変わった子だから。」

「はぁ。」

「色々と不満もあるみたいだけど、見習うところもあるって言ってたわよ。」

「本当ですか?」

「ええ、あなたを他山の石にしたいんですって。」

「え?他山の石?」

「そう、しかも真顔で。ああ、お腹痛い…」

「………」

水原さんは複雑な気持ちでいっぱいになりました。

華原さんは笑いを堪えるのに必死でした。

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他山の石の由来と正しい意味は?

「他山の石」は、中国の詩集「詩経」の一節「他山の石以(もっ)て玉を攻(おさ)むべし」に由来します。

「よその山から出たつまらない石も、自分の宝石を磨くためには役に立つ」という意味で、「他人のつまらない言行(げんこう)も、自分の人格を育てるためには役に立つ」ことのたとえとして使われます。

「他山の石」を「自分がお手本にしたい良い行い」の意味で使われる方もいらっしゃると思いますが、「よその石」ですから、お手本にするような代物ではないのは明らかです。

ちょっとわかりづらいかもしれませんが、「人のふり見て我がふり直せ」と似たような意味だと思えば理解しやすいかなと思います。

「人のふり見て我がふり直せ」の「人」に例えられて喜ぶ人がいるでしょうか?いや、いない(反語)。

「他山の石」も同じことですので、くれぐれも直接相手に言わないようにしましょう。

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