「○○を禁じ得ない」という表現をよく聞きますね。どういう意味でしょうか?「禁じざるを得ない」もありますが…

禁じ得ない?禁じざるを得ない?

南区役所に勤務する牧島さんは基本的に真面目なのですが、たまにミスを犯します

大先輩の川口さんは普段から「俺には関係ない」という態度をとっていますが、この日ばかりは違うようでした。

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「これで良し。後はこれを共有フォルダに入れて…あれ?」

そこには「不要」という名前のファイルがありました。

「何のデータかわからないけど、要らないんだろうな。」

そう思った牧島さんは、確認をせずに削除してしまいました。

1時間後、川口さんがその共有フォルダを見て…

「あれ、ファイルがない!誰か知らないか?」

「何のファイルですか?」

「このフォルダにあったデータだよ。『不要』っていう名前の。」

「あ、すみません。要らないのかと思って捨ててしまいました。」

「馬鹿野郎!あれは社内で使っていない備品をリストアップしたものだ。経費削減のためにな!」

「申し訳ありませんでした。でも、ゴミ箱から戻せば…」

「アホ!共有フォルダから消したらゴミ箱に入らないで消えちまうんだよ!」

「え?そうだったんですか。」

「まったく、お前という奴は…」

「本当に申し訳ありませんでした。」

「怒りを禁じざるを得ないな!」

「え?本当ですか?」

「ん?(何でこいつ笑顔なんだ?)」

気がつくと周りの職員が川島さんを尊敬の眼差しで見つめていました。

「優しいね」、「器が大きいね」、「さすがだ」…そんな声が聞こえてきました。

「?」

「お許し頂きありがとうございます。二度とこんな事がないように気をつけますので、今後ともよろしくお願いします。」

「あ、ああ…以後気をつけるように。(どういうことだ?)」

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抑えられないのはどちら?

「禁じ得ない」は「抑えられない」という意味です(「禁じる」は抑える、「得ない」は不可能を意味しています)。

たまに「怒りを禁じざるを得ない」と言ってしまう人がいますが、それだと、

「抑えない事は出来ない」→「抑えられる」という意味になってしまいます。二重否定はややこしいですね。

さて、同じような言葉に「感じざるを得ない」があります。

こちらは「感じないことはできない(感じる)」となり、「禁じ得ない」と似た意味になります。

「怒りを禁じざるを得ない」は「怒りを禁じ得ない」と「怒りを感じざるを得ない」との混同でしょう。

ひょっとしたら「禁じざるをえない○○」が好き過ぎるだけかもしれませんが(笑)。

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