「必ず必要」。よく聞く言葉ですが、違和感を覚えますね。これは正しい日本語なのか、重言なのか…

必ず必要は正しい日本語?重言?

藤田さんは有原君に好意を抱いています。これをよしとしない有原君は、八神さんの勤務する洋服店「黒華」に足を運びました。

復讐に燃える八神さんは故意に言葉を間違え、有原君が自分を挑発するよう仕向けました。しかし、それこそが有原君の狙いだったのです。

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「確かに暖かそうなコートですね。」

「はい、こちらはウチの本社で企画・製造した自慢の一品ですので。他の追随は許しませんよ。」

「でも、この東京でそこまで暖かいコートが必要ですかね?」

「今年の冬は寒いそうですから、必要だと思いますよ。」

「………必ずですか?」

「………ええ、必ず必要です。(来い!)」

「違うなぁ。」

「え?(キタ━( ゚∀゚ )━!)」

「『必ず必要』だと重言でしょ?『必要』でいいんですよ。何かおかしいって気が付きませんか?」

「本当に申し訳ありませんでした。(バカめ!これでその女とも終わりだ!)」

「………(全て計画通り!)」

「………」

有原君は八神さんの働きぶりに感謝し、そのコートを購入することにしました。

そしてその帰り道…

「ねぇ、有原君。」

「何だい?」

「さっきのことだけど…」

「何?(キタ━ヽ(゚∀゚ )ノ━!)」

「有原君は言いたいことをはっきり言えるタイプなんだね。」

「え?」

「すごカッコ良かったよ。あ、今度はちゃんと言えた。これも有原君のお陰だね。ありがとう♡」

「………(やばい、だんだんこの子のことを好きになってきた…)」

こうして、お似合いのカップルが誕生しました。

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「必ず必要になる」なら?

「必要」は「必ず要る」ですから、「必ず必要」は重言であり、正しくはありません。

ただ、こちらも前回の「防○対策」と同様、議論が白熱しやすい言葉のようです。

「重言ではない派」の方から「『必ず必要になる』というだろうが!」という声が聞こえてきそうですが…

はい、それは重言ではありません。

「必ず必要になる」の「必ず」は、「必要」ではなく、「なる」にかかっているからです。

「必ずなる、必要に。」となりますから、おかしくはないのです。では、「必ず必要です」だとどうでしょうか?

この「必ず」は「必要」にかかっているのですが、「です」にかけたとしても、「必ずです、必要」となり意味がわかりません。

「必ず」が何にかかっているかで、重言なのか正しい日本語になるのかが変わってくるということです。

ついでに、別の例についても考えてみましょうか。

「多分必要」は矛盾していますが、「多分必要になる」なら上記の理由からOKとなります。

「絶対必要」は強調表現と思われますので許容範囲でしょう。

「必ずしも必要ではない」は「必ずしも」が「ではない」にかかっているのでおかしくありません。

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