みなさんは「微妙」をどういう意味で使っていますか?微妙ですよね。

微妙とは否定の婉曲的な表現?

涼代高校2年の菜美恵さんの目標は女優になること。何とか芸能界に入りたくて毎日がんばっています。

ある日、帰りがけに憧れの先輩である神谷君の姿を目にしました。

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「先輩!」

「ん?ああ、時枝さんか。元気?」

「はい。たまに落ち込むこともありますけど、元気を出してがんばっています。」

「そう、それは良かった。」

「この2ヶ月、必死で自己アピールの練習をしたんです。」

「必死に?」

「はい。先輩に厳しい言葉をかけてもらえたお陰で、自分がどれだけ甘かったか分かったんです。ありがとうございました。」

「………うん、自分に厳しくするのは大事なことだよね。(厳しい言葉?いつ言った?)」

「あのう、この後お時間はありますか?」

「ああ、今日は大丈夫だよ。」

「ちょっとお願いがあるのですが…」

菜美恵さんは神谷君と一緒にカラオケハウスに行きました。

「僕は審査員じゃないから参考程度にしかならないよ?」

「いいんです。先輩に見てもらえればきっと何かつかめると思うんです。」

菜美恵さんは神谷君を審査員に見立て、練習の成果を見てもらいました。

「どうでしたか?」

「うん、とても良かった。特に『憧れの人に近づきたい』という部分は凄く気持ちが伝わってきたよ。」

「本当ですか?嬉しいです。」

「その調子だよ。今日はもう遅いからそろそろ帰ろう。」

「はい。」

菜美恵さんたちはカラオケハウスを後にしました。

「今日はありがとうございました。あ、そういえば、特技のダンスはどうでしたか?」

「そうだね、とても微妙だったよ。」

「! そ、そうですか…」

「ん?」

「私、ちょっと調子に乗っていたのかもしれません。もっとがんばりますね。」

そう言って、菜美恵さんは去っていきました。

「………気のせいかな?涙が見えたような。俺、変な事言ったかな?」

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微妙の本来の意味は?

「微妙」は、微妙に意味が変化してきた言葉です。

本来は「趣深く、言葉では言い表せない美しさや味わいがあること」という、何とも言えない褒め言葉です。

その「何とも言えない」から「ひと言では言い表せない程細かく、複雑なさま」、「際どくてどちらとも言い切れないさま」という意味が生まれました。

この時点では善くも悪しくもないですが、ここから更に「少し」という意味が加わります。やや否定的な感じですね。

そして、現在最もよく認識されているであろう「否定的な気分の婉曲的表現」が生まれました。

否定なんだけど、はっきりとは言わない。曖昧な否定ですね。

これは日本人の悪い癖なのか、それとも優しさか。微妙なところかもしれません。

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