スポーツでは「圧巻」という言葉がよく使われますが、意味はご存知でしょうか?

圧巻とは圧倒的なこと?

文京大学2年生の中村さんは大の野球好き。新しく出来た彼氏の藤井君も野球が好きなので、一緒にプロ野球観戦をすることになりました。

ゲミックスを親会社に持つ東京ゲミックスウォリアーズが、首位を走る大阪エレクロムファルコンズに挑みます。

試合は息詰まる投手戦。どちらが先取点を取るのか注目されていましたが、ゲミックスの4番広岡選手が7回にツーランホームランを放ち、均衡を破りました。

スポンサーリンク


「やった!凄い!」

「特大のホームランだったね。」

「どうしてあんなに遠くまで飛ばせるのかなぁ」

「ほんと、圧巻だよね。」

「………そうだね。」

谷口投手は8回まで被安打3で無失点。9回もマウンドに上がりました。

「まだ投げるんだね。だいぶ疲れているようにみえるけど。」

「エースだからね。彼を見たくて来ているお客さんも多いからぜひ完封してほしいな。」

谷口投手は気迫の投球で9回も押さえ、勝利投手となりました。

「やったね。格好いい!」

「凄かったね。正に圧巻のピッチングだったよ。」

「ねえ、前から気になってたんだけど、『圧巻』ってどういう意味?」

「え?」

「圧巻の意味よ。」

「………」

「知らないの?」

「いや、そういうわけじゃないけどさ。あれだ、『凄い』っていう意味だよ。」

「なら『凄い』でよくない?」

「それじゃ物足りないんだ。そう、『圧倒的』という意味さ。」

「………」

中村さんはそれ以上聞きませんでした。

NEXT

スポンサーリンク


圧巻の由来と正しい意味は?

「圧巻」とは、中国の故事「諸巻を圧倒す」に由来する言葉で、「書物や催し物、物事等の中で最も優れている部分」という意味です。

巻は試験の答案のことで、最優秀の答案を一番上に置いたことから「他を圧して最も優れたもの」を圧巻と言うようになったそうです。

小説や演劇等で特定のシーンが最高だった場合に「あのシーンは圧巻だった」等と使います。

スポーツ等で「圧倒的に凄い」のような意味で使われることが多いですが、それは誤用です。

誤用なのに「正に圧巻」と言っている方を見ると、「辞書を引いて下さい」と言いたくなります。

しかし、「その中で1番」という意味で「圧巻」を使うのは問題ないと思います。

たとえば、何かのコンテストで1位になるとか、スポーツや試験で最も優秀な成績を収める等です。

しかし、野球で相手打線を抑えこんで「圧巻のピッチング」と言うのは誤用でしょう(最も優れているとは限らない)。

「その試合の中で最高」という意味でなら間違いではないと思いますが、そのつもりで使っている方がどの位いらっしゃるのでしょうか?

スポンサーリンク