よく「斜に構えた態度」という言葉を聞きますが、どんな態度のことを言っているのでしょうか?

斜に構えるとは皮肉な態度をとること?

酒癖の悪さが災いして彼女に振られてしまった青木君。

友人の峯岸君はそこそこですが、心配しています。

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「はぁ~」

「何かあったのか?ため息なんかついちゃって。」

「少し前に『エルドリック』っていうカフェで問題を起こしちゃってね、それが彼女にバレたらしく、見事に振られたよ。」

「それはお気の毒。いや、自業自得か。」

「これからどうしようかと悩んでてね。」

「次の人のことか?誰か候補がいるのか?」

「そうじゃない、店のことだよ。迷惑をかけたんだからきちんと謝らないと。」

「ほう。」

「お詫びの品は何にするか、最初に何て言おうかと色々考えてるんだよ。」

「そうか、斜に構えているんだな。」

「はぁ?」

「なんだよ?」

「俺の話を聞いていなかったのか?真剣なんだぞ!」

「わかってるよ、何を怒っているんだ?」

「斜に構えているとか言うからだろ?」

「何がいけないんだよ?」

口論はしばらく続きましたが、どうやらお互い納得したようです。

「それにしてもお前は成長したよ。以前ならすぐにしらばっくれちゃってたのにさ。」

「実はさ…」

「ん?」

「そこでアルバイトしているお姉さんが元カノより可愛いんだ。なんとしてもまた会いたいなぁ」

「………感心した俺が馬鹿だったよ。」

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斜に構えるの本来の意味は?

「斜に構える」は「剣道で刀を斜めに構える(正眼に構える)」という意味で、そこから「身構える。改まった態度をする。」という意味になりました。

つまり、「物事に真剣に向き合う」ということです。とても大事なことですよね。

しかしながら、それとは正反対と言える「物事に正対しない」という意味で使われています。

おそらく「斜」という漢字に良いイメージが湧かなかったために、「好ましくない態度」→「物事に正対しない」という誤用が生まれたのでしょう。

ただしこの誤用は遥か昔に定着し、辞書にもしっかりと載っています。辞書も認めているのです。

では、どんな時に使えば良いのでしょうか?

答えは「使えない」です。

現在では、元は誤用であった「物事に正対しない、皮肉な態度をとる」という意味で使われることの方が多いのですが、本来の意味が失われたわけでもないのです。

同じ言葉なのに逆の意味を持つ………これでは意思疎通は出来ませんね。

「圧巻」と同様、わざわざ使う必要はない言葉だと思っています。

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